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パパが葬儀屋さんに電話してチビの「おそうしき」をした。
「ボク大丈夫だよ。おじさんがチビちゃんを天国まで連れて行くからね」やさしそうなおじさんでなんとなくホッとした。
友達のタマとチョロ、ポンタも最後のお別れをした。 |
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ボクの友達。
ボクの妹。
チビはもういない…ボクの頭の中は元気だった頃のチビの姿でいっぱいになった。
さっきまで生きていたのに…どうしてなの?まだ信じられない… |
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いつもチビと遊んだ裏山まで行った。
大きな木にはチビがツメをといだあとが残っていた。それを見てまた悲しくなった…
ボクの心にポッカリ穴があいた。 |
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そのとき、とつぜん”てんき雨”がふりだした。
お日様の光が雨に反射して光のシャワーがふりそそいだ。こんなキレイな”てんき雨”をボクは…はじめて見た。 |
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てんき雨はあっという間に通りすぎていった。
空が七色に光ると「虹の天使」が虹を作りながらゆっくりと降りてきました。
その虹はいつも見る虹となんとなく違うような気がした。
まるで天国とボクの世界をつなぐ「虹の橋」のようだった。 |
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やがてお空に天国とボクの世界をつなぐ虹がかかった。
「きっとこの虹をわたってチビは天国に行くんだ」と、ボクは思った。
それは今まで見たことがないくらい大きくてきれいな虹だった。 |