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まるでボクが学校から帰ってくるのを待っていたようにチビは天国へ行った。
さっきまでボクのこと見ていたのに…
ボクは訳がわからず泣き叫ぶだけだった! |
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家族みんなで泣いた。
ふだんこわいパパも泣いていた…ボクは大人の泣くのをはじめてみた。
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チビがよくカクレンボをしたアジサイの花でベットを作ってやった。
大好きだったネコジャラシ、そして天国でひもじくないようにホシコとキャットフードをありったけ入れてやった。 |
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隣のおばちゃんが、大切なバラの花をチビの顔が見えないくらい入れてくれた。ふだんボク達には絶対さわらせないのに…
おばちゃんの目に涙が光っていた。 |
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ボクはチビといっしょに家の回りをパトロールした。
ゆっくりゆっくりパトロールした。なんとなくわかるのか近所の猫が集まってきた。
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チビ、パトロールこれでいいか?友達とバイバイしたか?
…チビはなにも言わなかった。
チビのかわりに周りに集まっていた猫が「ニャー」と最後のお別れをするようにないた。
ボクはいつまでも、いつまでもチビの顔を見ていた。 |