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2.どこに行けば鳥はいるのでしょう?

私を含め初心者がまず最初にぶち当たるカベです。しかしそんな事で悩んではいけません。方法は簡単です。鳥の鳴き声のする方に行けばいいのです。鳥が1羽も鳴いていなかったらどうするかって?その時は徳川家康になってください。“鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス”これです。これこそ鳥見のルーツです。昔の人はいい事を言いました。

しかし鳥のいない所で待っているのもつまらないと言う人は、近くの公園に行きましょう。ここですと普段絶対いないであろう時間帯でもハトのエサのおこぼれに預かろうと木の陰に思わぬ鳥がいる時があります。でもやはり基本的には午前中が一番ゲットしやすいでしょう。

おもむろに双眼鏡をかまえ鳥を見たいところでしょうが、そこはトイレをこらえる要領でグッとふんばり「今私は散歩の途中なんだよ。君達を別に見に来たわけじゃないの…」とまず鳥たちの警戒心を解くことです。これが意外といいのです。試してください八割がた鳥は逃げません。「どうしてですか?」と聞かれると困るけど…感のいい鳥は下に居る人間が自分に危害を加えそうかどうか瞬時に見分けられる能力があるから、かもしれませんね。

どうですか?鳥たちは警戒心を解いてあなたの事など無視して鳴き始めましたか?しばらくその声を聞いてください。だいたい鳥のいる位置が把握できたはずです。そこで初めて観察の開始です。あくまでもオーバーアクションは厳禁です。これに鳥は非常に敏感です。ゆっくりと慌てないで必要最低限の道具で鳥を観察してください。

※言い忘れましたが今の状況はあくまでも近い距離から鳥を観察する事を前提にお話しています。望遠で遠くの鳥を狙う場合はその限りではありません。(もっとも私は高性能の双眼鏡も望遠鏡も持っていないので、もっぱらこの方法です)

後、私たち初心者がぜひともチェックしたい場所は“港”です。カモメ、ウミネコ、トビ、などが必ず見れます。冬の時期ならカモ類も見ることが出来るでしょう。特にトビは異常に近くで観察できます。漁船からおこぼれをもらうために普段なら下りてこない低空まで彼らは来てくれます。初めてそんな光景を見る人は怖いぐらいかもしれませんね。

勿論、港にはスズメ、カラス、ハト、など普段見慣れている鳥たちもいますのでいい機会ですからじっくり見てください。家の周りで見る時より近くまで行っても逃げませんので意外な発見があるかもしれませんよ。スズメに直接手渡しでパンクズをあげるなんていいと思いませんか?「鳥を餌付けするのは自然形態が崩れる」なんて硬い事は、鳥見を始めたばかりの我々初心者には、“馬の耳に念仏”です。もう少し周りを眺められる余裕が出てから考えさせてください。

決してベテランの皆さんの意見を無視するわけではありません。とにかく最初は、多くの人に鳥に対しての興味と関心を持って欲しいのです。餌付けの問題は賛否両論あって今の私たちの知識では対処不可能ですので又の機会にふれたいと思います。

それから意外な穴場としてその地域で発行している観光案内や広報誌に“ここにはこんな鳥がいます”なんて記事があるのです。それは個人が調べたものでなく公費で調べたものがほとんどですので信頼性は高いでしょう。イラスト入りの観光マップが手に入ればグットです。特に“緑”や“自然”をメインにしている地域なら必ず鳥について取り上げていると思います。時間があれば探して見ましょう。

どうしても鳥が見つからなかったら最後の手段として“図書館”という手があります。必ずあなたの街の“郷土史”があるはずです。その中の小学校もしくは中学校の“生物クラブ、生き物クラブ”の会報誌があります。その中に定番として“鳥の繁殖調べ”なんて物があると思います。渡りはいつか、どこにどんな鳥がいるか……大変細かく記載されている物がほとんどです。ぜひどうしても自分の周りにどんな鳥がいるかわからないと言う人は参考にして下さい。

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