新潟県・方言と伝承話による鳥名の由来 戻る |
カワセミ 個人的に凄く好きな鳥の1つです。あの色あの姿…もうメロメロです。それではカワセミのいわれについてお話しましょう。 赤穂浪士のひとり堀部安兵衛は本県の出身である。しかし安兵衛や他の浪士にとって「カワセミ」はあまり良い鳥ではなかったらしい。遊びほうけている振りをしていた大石の真意を確かめようと吉良の家臣は知恵を絞った。 苦肉の策として1つの考えが浮かんだ。酒盛りをしている大石の所へ忍んでくると間者に「カワセミ」の絵の掛け軸に、なにか歌を書いてもらって来るように命令したのだ。そうとは知らない大石は懇願されるまま、うかつにも「にごり絵の水底深くひそむとも、などかカワセミの取らでおくべき」と書いてしまった。大石の心中を察した吉良は恐れおののき警備を強化したため、あだ討ちが極端に遅れてしまったと言うのです。 真意はもちろん定かでないが掛け軸に描かれただけの「カワセミ」にとっては、なんとも納得のいかない、いわれ話ではあります。 新潟県の方言 セナドリ/ヘナドリ/センチドリ/カワショウビン/セイナドリ/センナジドリ/スイノウ/スイナ/ザッコトリ/ヒスイ/オオダン/ヘッコキドリ 《ヘッコキドリ、セナドリ、ヘナドリ》 この方言の呼び方の由来には二通りあります。1つは非常にくさい臭いがする所からそう呼ばれるようになった説と、セナ、ヘナ(昔は下水の事をセナ、ヘナ、と呼んでいた)に泳いでいるドジョウなどの小魚を専門に捕っていた為その名前がついたという説です。 《ザッコトリ》 小さな魚を好んで食する所から付けられた物である。 《オオダン》 これは随分カワセミには失礼な言い伝えです。昔カワセミの止まった物干し竿を知らないで触った人がオウダンになった所から付きました。濡れ衣もいいところですね。 |