新潟県・方言と伝承話による鳥名の由来 戻る |
セキレイ セキレイの中でもセグロセキレイは神のお使い鳥として知られている。どうしても子供に恵まれない人のところに現れて子供の作り方を伝授してくれたと言う事です。以来この鳥のことを「子作りの神」とあがめました。今の時代だと「なんておせっかいなんだ」と言われそうですね。 北蒲原郡紫雲寺町藤塚浜地方は漁師町だけあって特に言い伝えが真に迫っていて「この鳥を粗末に扱ったり捕まえたりすると漁船が沈没するから絶対かまうんじゃないぞ」と語り継がれてきたそうです。 同じ仲間のキセキレイにはお決まりの悲しい言い伝えがある。柏崎市谷根部落のお万と言う女性が女人禁制の米山に、天狗様が昼寝をしているのを見計らって登ってしまいました。それを知った天狗は激怒し「お万が山に登ったから部落に悪い事が起こる。何が起きてもワシはしらないからな」と言いふらしました。 びっくりした村人は、天狗の怒りを納めようと、お万を捕まえ淵に沈めてしまいました。その日から誰言うとなくその淵の事を「お万淵」と言うようになったそうです。 鳥になったお万はやがてキセキレイと化しその地方の方言で「オマンシリフリ」と言われ人々に悲しい哀れなお話として長く語り継がれていく事となったのです。 新潟県の方言 オッポピン/シリタタキ/イシタタキ/スナスクイ/スクナギ/カワラシクナギ/シロスクナギ/カワラジンジン/オマンシリフリ |