新潟県・方言と伝承話による鳥名の由来    戻る



ヨシゴイ


新潟は下越地方の言い伝えで、昔男運が悪くいつも男に騙されてばかりいる女性がいました。幾人の男に騙されつづけた挙句悲観してついに自殺をしてしまいます。あまりの悔しさに女は一羽の鳥となり夜になると葦原や草薮から男を「オーイ、オーイ」呼び止めるようになったということです。なんと30年位前まであたかもそれが現実のように語り継がれていたといいますからよっぽど真に迫った声で呼び止められたのでしょう。

この鳥は葦原や竹やぶ、などの生息している場所を好みます。下越地方はそれだけ昔は葦原が多かったという事でもあります。残念ながら現在は自然環境の悪化で葦原も減り新潟県内でこの鳥の「オーイ、オーイ」と鳴く声が聞けるのは福島潟だけになったといいます。しかし人間の声そっくりに夜、呼び止められたら昔の人はさぞかしびっくりした事でしょう。



新潟県の方言

ばかどり/ゆうれいどり

 写真提供:とりとり探検隊(大阪支部長)